昨日は一日研修だった。
同期で採用された人が一堂に集められた。
25年前、こうしてこの人たちと全員で集められ、辞令をもらったはずだ。
その後の研修でも何度か顔を合わせていることもあり、名前は知らずとも見覚えのある顔がちらほらある。

しかし、25年とは長い年月だ。
人はこんなふうに変わるのかと、今年の新人さんを思い出しながら周囲を見回す。
あの頃は、私たちもあんなふうだったのね。

生活の疲れややつれが色濃いのは女性の方だ。
それを言うなら、女性がずいぶん減っている気がする。
白髪が目立つのは男性の方だろうか。
それより、みなさんそろいもそろって恰幅が良くなっている。

ブロイラーよろしく、幅が狭くて奥ゆきもない座り心地の悪い椅子に1日中座らされっぱなしで、16時をまわったころから左側頭部がズキンと痛み始めた。
エコノミー症候群と同じだ。
あちこちから「腰が痛い」「気分が悪い」「背中が…背中が…」とひそひそ話の声がする。

ふと気がついた。
これは、主催者側の陰謀ではないかと。
勤労年数が高いということは、それだけ高給取りということだ。
この研修は、高給取りを一堂に集めて、一気に命を縮める狙いが隠されているのではないだろうか?

見ると、主催者たちはパイプ椅子ながらとても楽々と足を延ばして座っている。
「やはりそうか。財政難はよく知っているが、いよいよそのような暴挙に出たか!」

くだらないことを考えていたら、研修が終わった。
私は大事な教訓を得た。
「一網打尽には気をつけろ!」






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