ここからは、できるだけ時系列に沿って書いていこうと思う。
話は、11年前に遡る。

ホビー通販「あみあみ」さんより11年前、全身がゴジラのようにひび割れて腫れあがる蕁麻疹に苦しんでいた。腫れて困るといえば、もう小学生のころから唇がタラコのように腫れあがり、かゆくてたまらない、という経験を繰り返していた。体の方はゴジラほどひどくなくても、蜂に刺されたような赤い腫れが出る。本当にかゆかったが、小学生の時は飼い犬のダニのせいだろうといわれた。かわいそうな飼い犬は、私のために保健所へ連れて行かれてしまった。

なのに、タラコ唇は一向に治らなかった。蜂みたいな蕁麻疹も消えない。不定期に腫れあがる。青汁のような漢方を2年くらい飲まされた。まずかった。でも、完全には治らなかった。

11年前、仕事は超がつく忙しさ、無能な管理職とは意見が合わず、イライラと虚脱の繰り返しの毎日だった。そこでタラコ唇だけでなく、ゴジラ体になったのだ。

かかりつけの医者には匙を投げられた。友人のアドバイスで大学病院を受診した。初めて、アレルギー検査を受けた。何十項目と調べたが、何一つひっかからなかった。医師は原因追究を止め、対処を考え始めた。2週間に1回ずつ受診を繰り返し、ようやく薬が見つかった。

その薬を飲んで2年。肝機能障害を起こし、服薬をやめた。やめてみたら、花粉の季節に鼻水が垂れるようになっていることに気がついた。服薬期間やその前は、花粉症の人を見て気の毒がって悦に入っていたものだ。

丁度、職場が変わった時でもあった。
8年前には、もう「ちょっと風邪引いただけ」「鼻炎かなぁ」という誤魔化しはきかなくなった。くしゃみ、鼻水、頭痛、目のかゆみで、仕事に支障をきたすのだ!

しかし、薬による肝機能障害を脱してまだ間がなく、また新たな服薬を始めるのはなんだか気が重かった。でも、どうしようもなく、当時出来たばかりの近所のお医者さんに相談した。医師は、ポララミンという薬を処方してくれた。

ポララミンは大変だった。確かに症状は軽くなるが、眠くて眠くて、仕事にならない。
相談すると、レミカットというのになった。これも、眠い。
次はアレロックだ。眠気は減ったが、ひどくなった症状はあまり減らない。
医師はセレスタミンとかいう薬をくれた。あんなに辛かった症状が消えた。けれども、今度はなんだか落ち着かない。どうも、体が拒否しているようだ。もともと長く飲む薬ではないとかで、症状が消えたところで飲むのもやめた。

7年前。12月くらいから花粉症の症状が出るようになった。ある日突然の鼻水鼻づまり、涙と咳でどうしようもなくなる。このころから4年間ほど、アレグラを半年ずつ飲む生活が続いた。アレグラは予防効果が高いのではないだろうか。症状が出る前から飲んでいれば、花粉症知らずで済む。だから12月から、ゴールデンウィーク明けくらいまで飲むのだ。毎年、飲み始めは吐き気や頭痛に襲われるが、3日ほどで消える。

この頃になって、アレルギー検査を受けると、2つの項目が域値を振り切るようになった。
スギカビだ。

そして、運命の4年前が訪れる。
その情報は、後輩からもたらされた。






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