遠足や運動会、旅行の前夜がとても苦手な子供でした。お弁当を落としてしまったらどうしよう、トイレに行きたいのに行けなかったらどうしよう、寝ている間にいびきをかいてしまったらどうしよう…考えているうちに恐怖に包まれて、まったく行きたくなくなるのです。実際に行けば楽しめることでも、前夜はダメでした。

ディズニーランドって何を着ていけばいいのだろう?私は好きになった男性と初めてデートに行く時のようにドキドキ迷いました。以前はデート用にと服を新調したものでした。そうすれば、店員さんが責任を持って私を装わせてくれます。

けれど、今回は、持っている服を着ようと、変なこだわりを感じていました。敢えて言葉に直すなら、「自分の外観の責任を自分で持とうと決めた」という感じでしょうか。いえ、そんな立派なものではありません。ただ、歳を重ねていくうちに、初々しさを失っただけのことかもしれません。

ふと、クローゼットに白のチノパンが入っていたことを思い出しました。マネキンが着ていたのを見て一目惚れし、迷わず買ったのです。でも、家に帰って着てみると、なんだかオシャレすぎて自分には似合わないと思いました。「すぐに汚れがついてしまうわ。」着ないでしまっておくことにした理由は、単なる言い訳だったと今ならわかります。

この白いチノパンに、お気に入りのダークブラウンのウォーキングシューズと…そうだ、この若草色のシャツがいい。このシャツ、融がすごく誉めてくれたっけ。あの頃は髪が長かったから首が出なかったけど、今はツルみたいに首が見えるなぁ。でも、いいの。スッキリして潔いってもんよ。

服が決まったら、なんだか心がすぅっと落ち着きました。昨日から、私はいろいろな感情を感じているなぁと思いました。考え方というのは本で読んだり人から教わったりすることができます。けれども、感じるというのは教わることも押しつけられることもできません。

感じるという一点だけは、いつもありのままに、私固有のものなんだなと思いました。あれ?もしかしたら、人はありとあらゆる感情を感じるために生きているのかしら?私はふと思いました。 







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