今年のゴールデンウィークは本当によく雨が降った。4日のことだったろうか。早朝煙るように降っていた雨が、10時前にはあがって、アスファルトが渇く香りがし始めた。いい気分。仕事がらみの買い物に行こう。今しかない。

傘を持たずに出かけられるのは嬉しい。価格チェックしながら、あちらこちらと用事を済ませて歩く。2時間ほど歩きまわり、お昼ごはんを買って帰って家で食べようか…と思った頃、ふと空を見上げたら、真っ黒い雲が出ている。

先日、歓送迎会に行く時は大雨だった。おしゃれなスカートもびしょ濡れ。パンプスも水没。悲しい気持ちになっていると、隣を歩いていた新人が言う。「私、いいカッパを持ってましてね。あれ着て長靴はいて雨に濡れるのが結構好きなんです。」

ああ、それは分かる。
「いっそサンダルにTシャツ短パンで、雨に向かって顔あげて目を開けて、雨が目にしみる!ってのも好きです。スーツで雨はいけませんけどね。」

その通りだと思う。おしゃれなスカートにパンプスでずぶ濡れになって嬉しいことはないけれど、雨=イヤなものと単純に結びつけると、Hikari地方では年に100日以上は雨だから、1/3はブルーな気分を約束するようなものだ。

その日、私はお気に入りのシフォンのチュニックを着ていた。濡れたくないな。空はどんどん暗くなる。お昼ご飯の材料を買って、急いで家に向かう。ポツン。シフォン越しに雨粒。きたな。ふたつめのポツンが来た時にエントランスに着いた。

家に入ってベランダから外を見ると、土砂降りの雨だった。「ああ、ツイてる!」その気持ちだけを大事にする。「また雨か、嫌だな」は感じているけど捉まえない。「濡れずにラッキー」は捉まえて、「明日も雨なの?」は捉まえない。





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