藤間君
きっと、古今東西、世界中の科学者たちが研究にのめりこんでいったきっかけは、今、藤間君が感じているのと同じ感動なのだと思います。
私たちは、日々いろいろなものを見聞きし、感じ、わかったつもりで生きています。しかし、本当は知らないことだらけですね。山ほど海外旅行に行っている人が、実は国内をあまり知らないのと同じようなことかもしれません。
藤間君が発見した感動の源は「つながり」と呼ぶといいのかもしれません。普段は意識しないけれど、私たちはいろいろなつながりの中で生きているのですね。それは、見えてみると、完璧なモザイクのような美しさなのだと思います。
あなたの先輩に、某国立大学を卒業し、医師として活躍している人がいます。予備校にも行かず、自分で勉強して希望通りの進学を成し遂げたその先輩の勉強法は大変おもしろいものでした。彼はいつも何冊も辞書を持ち歩くのです。
彼は、現代文の時間になると、机に和英辞典を出します。何をしているのかと思えば、気になる単語を片っ端から調べ、英単語として覚えるのです。英語の時間には英英辞典と国語辞典。細かい使い方を理解するそうです。
化学の時間に古語辞典を出したのには驚きました。化学で出てくる言葉は昔なんと言ったのだろう?と調べるのだそうです。そして、昼休みには百科事典を楽しげに読書していました。「事象はすべてつながっている。」彼の持論です。
なぜ電子辞書を使わないの?と尋ねると、「だって、線が引けないしメモもできないでしょう?」彼の辞書には他の辞書のどの言葉とつながっているかメモがいっぱいでした。藤間君も自分なりに工夫して、知りたい!を追求してくださいね。
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設定は虚構ですが、辞書のくだりは本当の話です。
こういう青年を育てたご家庭って、どんなかしら?と思ったものでした。