湿度が低い、というのは、私の健康にとってかけがえのない条件だったりする。朝、窓を開けて、冷たすぎない乾いた風が寝室に入ってくると、それだけでもう幸せな気分になれる。

雨の日は面倒くさく感じるゴミ捨ても、こんな朝はすすんで行こうという気になる。サンタの袋くらいにふくれた「燃えないゴミ」の袋を持って、マンションのゴミ集積所へ向かう。空が抜けるように青い。いい朝だ。

向こうから歩いてきた女子高生に目が吸い寄せられた。モデルか??顔があまりにも小さい。色が抜けるように白い。手足が長い。そして、少女マンガのように「サラサラ」と音が聞こえそうなポニーテールが揺れている。

たまにいるのだ、こういう娘が。去年同じ仕事をしていた同僚の持論では、「そのくらいかわいくないと育ててくれないようなヒドイ親のところにかわいい子が生まれる」のだそうだ。本当か?それでは芸能界は苦労人の溜まり場だな。

それにしてもかわいい。このツヤツヤした唇なんか犯罪を呼ぶぞ。それよりなにより、何なのだ?隣の男は。そう、彼女は手をつないでいるのだ、明らかに冴えない男性と。大変失礼ながら、「援助交際か?」と思ってしまった。

モデルのような娘に引き換え、この男性は本当に冴えない。だいたい、スーツの着こなしがだらしない。ヨレヨレの黒い布カバンを斜めがけにしているのもいただけない。なのに、なんだ、このドヤ顔は。どう見ても十人並みの男性だが…。

すれ違いざまに、娘が「だからね、パパ…」と言った。パパ?ふと見ると、おお、間違いない。本当に親子なのだ。だって、パーツはそっくりなのだ。目とか鼻とか唇とか!!!!顔の基礎は母親似なのだろう。まったくツイてる娘だ。





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