今年は昨年より1時間早く出勤している。
これは前にも書いた。
たまに、電車の座席が空いている。ツイてる気がして嬉しい。

右の男子高校生、この校章は某有名W実業だな。
左は…ああ、こちらも某有名T学園。登校が早いんだね。お疲れさん。
本当に疲れているらしい。2人とも、うとうとしている。

W実業が足を投げ出して、首をガクンと落とした。熟睡だ。同時にT学園も落ちた。確かに早起きだし、中間試験の季節だ。眠くもあろう。
しかし、である。

君たち、目を開けて周りを見てごらん。生足のキレーなお姉さんがミニスカートで何人も立っているではないか。男子高校生たるもの、こういう光景に目を輝かせないで何とする。だから少子化が進むのだ。

電車が揺れて、W実業が私の右肩に寄りかかった。重いぞ、君。
負けじとT学園が左肩に寄りかかったと思うと、スルリと滑ってほとんど膝枕状態に。それはいかん。私が恥ずかしい。

ふと正面を見ると、サラリーマンのおじさまが、おやおやという顔でこちらを見ている。「あなたも災難ですね」と顔に書いてある。お気づかいありがとう。大丈夫、慣れてますから。

せめて、ふっくらした肩なら夢見もよかろうに、このガイコツがちでは、ろくな夢も見られまい。終点、スルリと身をくねらせて立ちあがり、2歩進んでから振り返った。不意に額を寄せ合った男子がふたり、寝ぼけまなこで見つめ合っていた。





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