「八幡平のクマ牧場でヒグマが逃げたんだって!」
うちのくまさんが珍しく慌てている。
なぜなら、八幡平がある鹿角市はくまさんの生まれ故郷だからだ。

八幡平にも帰省するたびに行ってみる。事件が起きたクマ牧場に入ったことはないが、前は何度も通っている。確かに、ヒグマがいると書いてあった。近くのレストハウスでは、ツキノワグマが檻に入っていたっけ。

「ヒグマはいけませんね。なぜ逃げただか。」
「飼育員が二人もなくなったらしいぞ。腹減ってたのかな。」
クマの気持ちはあなたの方がよくわかるだろう。

しかし、どうやって逃げたんだろうね、エサあげようとして失敗したのかな?
「なんだか、6頭も逃げてて、猟友会が出たらしいよ。」
「なんてことでしょう、クマさんたちに罪はないのに・・・。」

結局、みな仕留められてしまったらしい。クマさんたちは頭がいいから、一度人を襲ってしまうと、収拾がつかないということだろう。かわいそうな話だ。テレビに写るコンクリートのプールみたいな殺風景な風景を見て、同情する。

雪寄せした雪を檻の中に落としたため、スロープができて、そこを歩いて外に出たようだ。チャンスがあれば、クマたちは森に帰りたかったのだろう。いくら餌を豊富にもらえたって、それだけでは満足できなかったんだ。QOLの質は高いに限る。

クマたちは本当に逃げたのだろうか?「逃げた」というのは人間の勝手な判断で、本当はちょっとだけ、一番くつろげる場所で休みたかっただけかもしれない。ちょっと遊びに行きたかっただけかもしれない。





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