神様は、頑張っている人のことを決してお見捨てにはならないと信じている。
脚の短いコーギー犬が大好きなのだが、このところ、朝も帰りも散歩中のコーギーさんに出会う。ふと笑えて、見ているだけで心が和む。神様、ありがとう。

バスの中で。
高校1年男子。制服の新しさからいって、ほぼ間違いあるまい。
運転席の真後ろの席に座っていた。

次のの停留所で、足元のおぼつかないおじいさんがヨッコラショっと乗ってきた。高校生は、すかさず席から飛び降りた。
「おじいさん、どうぞ!」

「あの、お兄さん!」
通路に立っている乗客をかき分けて後ろへ向かっている高校生に、おじいさんが声をかけた。

「いいんです、いいんです!」高校生はふり向かずに声だけで答えた。
「いや、お兄さん!」それでも、おじいさんは引きとめようとする。
「いいんです!いいんです!」高校生は戻らない。

「よくないですよ、お兄さん。」おじいさんは、なおも声をかける。
「いいんですってば!」高校生は他の乗客にまぎれて、もう姿が見えない。
「よくないですよ、だってこれ…お兄さん、上着、忘れてますよ。」

すかさず返ってきていた高校生の声に、ちょっとした間ができる。
「いや、やっぱりいいです!」
「よくないでしょう、だって、ケータイ入ってますよ、ほら。」

笑いをこらえていた乗客がひとり、たまりかねて吹き出した。と、もう誰もがおかしくて、バスの中に笑いがあふれた。「ヘヘ、へへへ、ありがとうございます。」
一番いい笑顔の高校生が、真っ赤になりながらおじいさんに頭を下げた。




ranktulip
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連続更新が苦しくなったので、ちょっと気まぐれペースに戻ることにしました。
出勤時間を早くしたくて、毎朝ブログを読んだり書いたりしていた時間を減らすことにしたためです。その分、丁寧な記事を書けたらいいなと思います。