陶子さん
お怒りですね。いいと思いますよ。どうぞ怒ってください。そうして、それをこんなふうに話してくれるあなたを、私はとっても素敵だと思います。

あなたが築き上げてきた家庭に、新しい家族を加えたのですから、それはそれは大変なことでしょう。箸の洗い方からまな板の扱いまで、主婦はそれぞれの掟を持っているもの。それをないがしろにされると腹が立ちますね。

けれど、考えてもみてください。陶子さんの掟は陶子さんだけのものです。教えもせず、説明もせずに最初から理解してもらえるものでもないのではありませんか?あなたにとって常識でも、他の家庭では常識ではないかもしれませんよ。

怒りは、自分が大切にしていることを踏みにじられた時に感じる感情です。陶子さんは今、とても怒っている。それはいったい、誰にどんな大切なことを踏みにじられたからでしょう?どうかそれを、よくよく考えてみてください。

桜子さんは、あなたによく似た性格の人だと思います。素直で、無邪気で、裏表がない。そして、お互いそそっかしい。ぶつかることもあるでしょうけれど、一番分かりあえる仲だとも思うのです。

だって、不思議ではありませんか?陶子さんは私が初めて担任した生徒で、桜子さんは最後の生徒です。それが縁あって今は親子になっている。そして、思ったことを洗いざらいぶちまけ合っている。まるで奇跡です。

どうか桜子さんを育ててください。今まで通り、言いたいことを言い合って、喧嘩しながら仲良く暮らしてください。桜子さんはきっと、陶子さんのよき理解者になるはずです。私の教え子同士、どうか仲良くしてください。お願いします。




人気ブログランキングへ ←ポチッと応援、お願いします!

心理戦は消耗します。言いたいことは言葉にして伝えた方がスッキリします。
でも、言い方は選びたいものです。