大蔵大臣殿
活躍の様子をテレビで見ています。苦労が絶えないね。しかし、君の尽力なくしてこの国難を乗り越えることはできない。頑張ってもらうしかない。

妻を気遣ってくれてありがとう。年に一度しか会えない君に会い損ねて、昨年は本当に残念がっていた。彼女も年々体が弱くなり、気分よく過ごせる日が貴重になってきた。若いころの大病が今に影響しているものと見える。

子どもに恵まれなかった私たちだが、妻は君のことを息子のような気がすると時々話している。テレビで君が責められている場面などを見ながら「もっと優しく言ってあげて」と、野党議員や報道陣に文句を言っているよ。

今日はことのほか気分がよいらしい。君が来てくれるとわかってから、お手伝いの加代さんと絵画の入れ替えをしたり、季節の料理を相談したりと機嫌がいい。どうやら君は最先端の薬よりよく効くらしいね。

人の縁とは不思議なものと思う。政経学部にいた君が、なぜドイツ文学者の私の研究室にやってくるようになったのか、申し訳ないが記憶がない。しかし、いつの間にかゼミ生よりもよく話し合うようになっていた。

君は私たち夫婦にとって大切なだけでない。君は国の宝だ。ほんのひととき、学生に戻って英気を養えるなら、本当はもっとしばしば来てほしいくらいだ。私も大学を退いてから、めったに留守をしなくなった。

君のたらこは本当に旨い。青森の酒も楽しみだ。妻はマリア像の周囲に、空の花瓶を並べている。我が家に九州から届いた米がある。精米したてで極上の味だ。炭火で炊くよう加代さんに頼んだよ。君に会える日を心から待っています。




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先生のお宅でお目にかかった大臣は、自分の家のように入ってこられると、先生の奥様と手をつないでキッチンへ。そのまま椅子に座ると、家庭の朝ごはんのように、白いご飯と味噌汁と、おもたせのタラコを奥様に焼いてもらって、ほくほくと召しあがっていました。「うまいなぁ、タラコはここで焼いてもらうのが一番うまいんだよ。」そんなことをおっしゃっていた気がします。奥様の心から嬉しそうなお顔が忘れられません。
先生は大臣相手に政治の話は少しもせず、大臣もずっとニコニコしていて、テレビとは別人でした。
今にして思えば、労わりを絵にかいたような場面に居合わせたのですね。

毎朝予約投稿していたストックが切れたことに気付きつつ、とうとう間に合いませんでした。いつものことながら、年度末は大騒ぎ。分かっちゃいるけど…