孝太郎君
こんな手紙をもらって、驚きました。ですが、君がこれを書いて渡すために使った勇気を思うと、きちんとお返事しなければと思いました。

君は完全に誤解しています。まず、私は確かに相手をじっと見つめる癖があるようです。でも、それは目が悪いのにコンタクトが怖く、眼鏡は面倒くさく、裸眼のままでいるからです。相手の視線を確認するのに時間がかかるのです。

そのせいで、先週は女生徒に「先生は私が好きなの?レズですか?」と尋ねられました。これも、一度や二度ではないのです。こんな誤解を与え続けるのでは、いよいよ怖いとか面倒くさいとか言っていられないと思いました。

さらに、私が卒業した大学を日本体育大学だと思っているようですが、それも誤解です。私の母校は日本女子体育大学。女子しか入学できません。つまり、君には入学資格がない。しかも、どちらにしてもさほどの難関ではありません。

加えて、私は未成年に恋をするほど子どもではないし、自分の生徒の中から恋人を選ばなければならないほど出会いに困っていることもありません。だから、君の思いに応えることはできません。

そうだなぁ。君が自分の適性をちゃんと考えて将来を選び、27歳とか28歳とかになって、大恋愛のひとつやふたつ終えてから、それでも私を今と変わらず好きで、運よく(悪く?)私がまだ独身だったら、改めて考えさせてください。

最後にお願いです。私は授業に集中したいのです。自分にできる精一杯で教えたい。君がこんな誤解をしていると思うと、集中できなくなってしまいます。どうか気持ちをスッキリ切り換えて、明日から新たな気持ちで学校に来てくださいね。





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かつての同僚には、卒業生と結婚した人もけっこういるのですが、私は商売物には手を出さない主義と申しますか、全然そういう気にはなりませんでした。
実際にはこんなやり取りをした経験はありませんけれど、先生にこっぴどくふられた経験というのも大事な気がするので、一刀両断が役目かと思います。
賛否両論あると思いますが。