シャコバサボテン


今日はこのシャコバサボテンのお話です。

10年以上前のことだったと思います。通勤途中に、大きなシャコバサボテンを咲かせているお宅がありました。

白、ピンク、赤。

クリスマス頃だったと記憶しています。あまりに見事だったので、立ち止まってみとれておりました。すると、そのお宅の方が出ていらしたので、素敵ですねと声をかけると、鉢に挿しておけば根付くからと、一枝ずつ分けてくださったのです。

なるほどサボテンだけあって繁殖力が強く、あっという間に根付いて、少しずつ株も大きくなり、2・3年後には花も咲かせました。あのお宅の方の優しさを思いつつ、とても大事にしていました。

私の家では、植物がうまく育ちません。植物は家の邪気を吸ってくれるといいますから、きっと私から出てくる毒に中てられて枯れてしまうのでしょう。なのに、このシャコバサボテン達はなんとか生き延びてくれました。

このマンションに越してきた5年前、植え替えたのがかえって徒となったらしく、とうとう白とピンクは腐ってしまいました。気付いたらほとんどが土に還っていました。赤はまだ形が残っていましたが、生きているとは思われませんでした。

土ごと捨ててしまおうかと思いつつ、切なくて、大事にできなかったことを悔やみながら亡骸を見ていますと、土に一番近い葉が3枚ほど、まだかすかに生きているような気がしました。

気がしただけですが、その3枚だけを残し、もっと日当たりのよい場所に鉢を移して、時々肥料をあげながら様子を見ることにしました。私にできることといったら、「枯れないでね。もう一度咲いてね。」と言葉をかけることぐらいしかありません。

でも、ふと、見本になるものがあったら、元気も出しやすいのではないかな?と思いました。そこで、部屋の中に飾ってあったヒマワリの造花を持ってきて鉢に挿し、「こんな風に咲いたらいいね」と語りかけました。

驚くことに、シャコバサボテンは、その後ものすごい勢いで復活を始めました。どんよりと濁っていた葉はツヤツヤした緑になり、次々に新たな葉を芽吹かせました。株はどんどん大きくなって、冬の初めにはつぼみをつけたのです。

それが昨日、とうとう花を咲かせました

なんて嬉しいのでしょう。前よりもずっと大きな花が、まえよりもずっと沢山咲きそうです。

あの時、諦めて捨てなくて本当によかった。起死回生のドラマを見て、命の力強さを改めて教えられ、言葉にできない感動を味わいました。



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ヒマワリたち、よくやったっ