夢の中で、あきさんは、空を飛んだようでした。

 

 そうして、なにやら人がたくさん集まっている場所につきました。

 

 どうやら、葬儀の途中のようでした。

 

 あきさんは、祭壇に置かれた写真を見て、それが自分の葬儀だと気付きました。

 

 ああ、そうか。とうとう私はやってしまったんだわ。

 

 少し下りて人々のそばに行ってみました。

 

 すると、最近連絡が途絶えていたあの人、この人がいて、そういえばあんなこともあった、こんなこともあったと思い出しました。そして、そうか、人は死ぬと一生のことを思い出すと聞いたことがあるけれど、こういうことなのねと納得しました。

 

 ひどく泣いている集団が見えたので、近づいてみました。すると、かつてあきさんが育てた若者たちでした。

 

 「どうしてこんなことに・・・。」
 「もう一度会いたかったのに・・・。」
 「尊敬していたのに・・・」

 

 ああ、ごめんね。みんなを傷つけてしまったね。彼女はもともと泣き虫さんだったから、泣き出したら止まらないのよね。彼は涙なんか見せない子だったのに、あんなに泣いて。ごめんね、みんな、ごめんね。

 

 あきさんは、ちょっとショックを受けました。そうだった。こんなにたくさんの人たちを、私は育てたんだわ。すっかり忘れていたけれど。

 

 海外勤務のはずのあの子も、あの子も、あの子も来てくれている!なんてありがたいことだろう。こんなふうに見送ってもらえるなら、死ぬのも悪くなかったな。

 

 そう思った時でした。

 

 「まったく、理由がわからないわ!」という声が聞こえました。

 

 どこから聞こえた声かと見回すと、どこということはなく、あちらからも、こちらからも聞こえているのでした。

 

 さっきひどく泣いていた集団も、今一緒に過ごしている仲間たちも、昔の知り合いも、両親や兄弟も、みんなそう言っているのです。

 

 なんですって!?

 

 あきさんは、愕然としました。

 

 私が死ぬほど苦しんだことを、誰も知らないというの?

 

 あなた!そうよ、あなたには話したじゃないの、コスモさん!!あなたまで、どうして私が死を選んだのかわからないというの!?

 

 「確かにあきさんには悩みもあったし、苦しまれてはいたけれど、まさかあれが死ぬほどの悩みだなんて思いもしなかったわ・・・」

 

 コスモさんが涙で言葉に詰まるのを見て、あきさんは本当に驚きました。

 

 なんてこと!!私の悩みは、それほど重大ではなかったというの??

 

 あきさんは、頭の中が真っ白になりました。

 

 今日も読んでくださってありがとうございました。
 あなたに、あらゆるよきことがなだれのごとく起きますように。